2015年05月22日
WE XM177E2 バレルカットをする
こんにちは。アーデルハイトです。
家から駅に向かう道中、去年のいつ頃だったか……ちょうどこれくらいの時期だったと思うのですが、最短ルートではなくちょっと遠回りの、参道もある近所では立派な神社(規模は大きくないですけど)を通って毎日大学に行ってます。
なんでわざわざ遠回りしてるのかっていうと、最短ルートは道が狭いし、人や車の往来が激しくてうるさいし、ずーっとその道通っててちょっと嫌気がさしてたわけです。
で、たまにはルートを変えてみようかなーと、この神社を通ってみたのですが、このルートが静かで人も少なくて、とても心地いいのです。
特に参道にはイチョウや桜の木が両脇にずらっと生えているのですが、春は桜が綺麗で秋はイチョウが見事で(何気に国の天然記念物のイチョウがある)、この時期は桜の葉が参道に木陰を作っていて、とても涼しいです。それに以外も、私の住んでる街はよく言えば歴史のある町なので、家並みとか車一台きたら人も通れないような細い路地とか、そんな場所がたくさんあります。天気のいい朝に、そんな道を風の音や鳥の声、生活音を聞きながら歩くのは心安らぎます。
読者の方々も、たまには道を変えて通勤・通学をしてみては。
さて、相変わらず前置きが長いわけですが、今回はバレルカットの記事、です。
前回までの調整を済ませてドキドキの弾速チェック。予想では85m/sとか。同梱されてた弾速表にはそんくらいの数字が書かれていたので。快適に入るようになったガスを注入、苦労して調整したマガジンを入れ、チャーハンを引いて初弾装填。弾速計に銃口を向けて引き金を引く。さあ、初速は!
松崎しげるも真っ青な結果に。
計測の前に給弾不良とか起こらないか試射したときからちょっと嫌な予感はしてたんですよ。
俺氏、バレルカットします。
その前に、ちょっと法律のお話。2007年に改正銃刀法が公布され、その中でエアソフトガンのパワーの上限は0.989Jまでと定められました。それまではこうしたパワー規制がなく、エアソフトガンを悪用した事件が多発していました。サバイバルゲームに於いても、それまでは流血とか結構当たり前だったとか。お陰でいま、安全にプレイできるわけなんですけどね。個人的には規制があってよかったと思っています。
故に今この界隈では、「パワー」というワードはタブー視されています。よって、安易に「パワーをあげたい」と言うと危険視されます。言うなら「初速」と言いましょう。お兄さんとのお約束ですよ。
もっとも、理系の学生らしく言うと単位がJで話をするときはパワー、m/sで話すときは初速、と使い分けるのが一番適切かなと。
あと、初速をあげたい場合は、電動ガンだとスプリング交換ではなくエアロスを減らしたほうが性能自体は安定するので。初速のばらつきを抑えることは、即ち弾道の安定に直結しますからね。
あ、ちなみにジュールと言われもピンとこないと思うので、以下にその計算式を。
J=初速[m/s]×弾体重量[kg]÷2
単位を間違えないように注意しましょう。特に弾の重さはこの式だとkgなので、単位をgになおしてから計算してください。
初速で言うと、0.2g弾使用時に99m/sで098J。100m/sは1Jなのでアウト。
なので、カスタムをする場合は必ず弾速計を買ってからやってください。海外製エアガンを買う場合もあった方がいいです。国内の代理店を通してれば問題ないはずですが、場合によっては超えてるケースもあるそうなので。
初速を落とすにはバレルカット以外にもガスルートを絞ったりする方法もあるようなのですが、バレルカットが一番手っ取り早そうだということで、すぐに道具を買いにホームセンターへ。

ホームセンターへ行く前に、マルイのガバメントに入っていたインナーバレルで試せないかと思ってやってみたのですが、形状が違うためできませんでした。画像はXM177のもの。
バレルカットをするときはパイプカッターがあると便利なのですが、残念ながら近所に唯一のホームセンターにはパイプカッターは置いておらず、でも今すぐにでも初速を落としたい。そこで私が選んだ道具は……。

FAMASじゃありません。糸鋸です。買って帰ってきたら母に「糸鋸くらいうちにあったのに」と言われたのは内緒。
これでゴリゴリ削ってインナーバレルを短縮するのですが、やる時は必ずチャンバーを外してインナーバレルだけにし、チャンバー側からクリーニングロッドを突っ込んで作業してください。インナーバレルの内側に金属粉が入るのを可能な限り抑えるためです。

切り落としたら、そのままだと切断面がガタガタなので、ヤスリを駆使して整えます。私は床に紙やすりを置いて、ゴリゴリやってました。
だいたいこんなんでいいかなーと思ったら、今度は外側の軽く角を落とします。紙やすりに撫で付けるようにするだけでいいです。あまり強くやるとインナーバレルが曲がってしまう恐れがあるので。
それが済んだら最後の仕上げ。最近のエアガンのインナーバレルはテーパーという……説明するのが難しいな……トロンボーンみたいな、先が広がった形、外径は変わらないんですけど、内径だけ見ると広がってるという、そういう処理がしてあります。整流効果があるとかないとか言われてます。このテーパーをかけるテーパリーマーという工具があるのですが、例によってホームセンターで入手できず、「(今はどうだか知らないけど)マルイ電動ガンだってテーパーかかってないインナーバレルなんだから別にいいよね」と、テーパーはかけません。
が、このままだと内側の切削痕に引っかかってBB弾が出ません。そこでハサミ、もしくはカッターを使います。私はハサミを使いましたが、先端をインナーバレルに突っ込んでくるくる回すだけ。簡単に削れます。この時刃の先端をインナーバレル内面に当てないように注意。


これが終わったら、銃口側を下向きにしてクリーニングロッドを抜き、パーツクリーナーでインナーバレルの中を洗浄します。その後クリーニングロッドでクリーニング液や汚れやらを拭き取ります。
その後BB弾を通してみて、引っかかったりしないことを確認してから弾速チェックです。
そういえばこのクリーニングロッドに巻くものですが、ティッシュはNGです。繊維が内側に残るので。布でやれってマルイの取説とかには書いてあると思うのですが、もっと手軽なもので、ファミレスとかでもらえる紙おしぼりを乾燥させたものとかいいですよ。おすすめです。

さて結論から言うと、300mm以上あったインナーバレルを200mmにカットしました。が、やるときは少しずつカットしましょう。私は3回カット(画像は2回切った時のもの)してこの長さに落ち着きました。延長アウター、フラッシュハイダーを組んだらBB弾が接触してしまうとか、そういったトラブルもなし。
初速は20℃前半の室内で88m/s〜90m/s。念のためマガジンをドライヤーでアツアツに温めた状態で95m/s。エアガン全般に言えるのですが、暖かくなると初速が向上する(電動ガン、エアコキだとグリスが軟化して気密がより取れるようになるため)傾向があるのですが、ガスガンは特にその傾向が強いので、マガジンを温めた状態で初速が超えないレベルで調整した方がいいです。というかそうしてください。
ここまでやって無事ひとまずの調整が完了し、次の日のホモオブに持って行った……というわけです。非常に調子がいいです。楽しい。
以上でWE XM177E2はひと段落です。どうか参考になれば……と思います。
それでは、今日はこの辺で

家から駅に向かう道中、去年のいつ頃だったか……ちょうどこれくらいの時期だったと思うのですが、最短ルートではなくちょっと遠回りの、参道もある近所では立派な神社(規模は大きくないですけど)を通って毎日大学に行ってます。
なんでわざわざ遠回りしてるのかっていうと、最短ルートは道が狭いし、人や車の往来が激しくてうるさいし、ずーっとその道通っててちょっと嫌気がさしてたわけです。
で、たまにはルートを変えてみようかなーと、この神社を通ってみたのですが、このルートが静かで人も少なくて、とても心地いいのです。
特に参道にはイチョウや桜の木が両脇にずらっと生えているのですが、春は桜が綺麗で秋はイチョウが見事で(何気に国の天然記念物のイチョウがある)、この時期は桜の葉が参道に木陰を作っていて、とても涼しいです。それに以外も、私の住んでる街はよく言えば歴史のある町なので、家並みとか車一台きたら人も通れないような細い路地とか、そんな場所がたくさんあります。天気のいい朝に、そんな道を風の音や鳥の声、生活音を聞きながら歩くのは心安らぎます。
読者の方々も、たまには道を変えて通勤・通学をしてみては。
さて、相変わらず前置きが長いわけですが、今回はバレルカットの記事、です。
前回までの調整を済ませてドキドキの弾速チェック。予想では85m/sとか。同梱されてた弾速表にはそんくらいの数字が書かれていたので。快適に入るようになったガスを注入、苦労して調整したマガジンを入れ、チャーハンを引いて初弾装填。弾速計に銃口を向けて引き金を引く。さあ、初速は!
松崎しげるも真っ青な結果に。
計測の前に給弾不良とか起こらないか試射したときからちょっと嫌な予感はしてたんですよ。
俺氏、バレルカットします。
その前に、ちょっと法律のお話。2007年に改正銃刀法が公布され、その中でエアソフトガンのパワーの上限は0.989Jまでと定められました。それまではこうしたパワー規制がなく、エアソフトガンを悪用した事件が多発していました。サバイバルゲームに於いても、それまでは流血とか結構当たり前だったとか。お陰でいま、安全にプレイできるわけなんですけどね。個人的には規制があってよかったと思っています。
故に今この界隈では、「パワー」というワードはタブー視されています。よって、安易に「パワーをあげたい」と言うと危険視されます。言うなら「初速」と言いましょう。お兄さんとのお約束ですよ。
もっとも、理系の学生らしく言うと単位がJで話をするときはパワー、m/sで話すときは初速、と使い分けるのが一番適切かなと。
あと、初速をあげたい場合は、電動ガンだとスプリング交換ではなくエアロスを減らしたほうが性能自体は安定するので。初速のばらつきを抑えることは、即ち弾道の安定に直結しますからね。
あ、ちなみにジュールと言われもピンとこないと思うので、以下にその計算式を。
J=初速[m/s]×弾体重量[kg]÷2
単位を間違えないように注意しましょう。特に弾の重さはこの式だとkgなので、単位をgになおしてから計算してください。
初速で言うと、0.2g弾使用時に99m/sで098J。100m/sは1Jなのでアウト。
なので、カスタムをする場合は必ず弾速計を買ってからやってください。海外製エアガンを買う場合もあった方がいいです。国内の代理店を通してれば問題ないはずですが、場合によっては超えてるケースもあるそうなので。
初速を落とすにはバレルカット以外にもガスルートを絞ったりする方法もあるようなのですが、バレルカットが一番手っ取り早そうだということで、すぐに道具を買いにホームセンターへ。

ホームセンターへ行く前に、マルイのガバメントに入っていたインナーバレルで試せないかと思ってやってみたのですが、形状が違うためできませんでした。画像はXM177のもの。
バレルカットをするときはパイプカッターがあると便利なのですが、残念ながら近所に唯一のホームセンターにはパイプカッターは置いておらず、でも今すぐにでも初速を落としたい。そこで私が選んだ道具は……。

FAMASじゃありません。糸鋸です。買って帰ってきたら母に「糸鋸くらいうちにあったのに」と言われたのは内緒。
これでゴリゴリ削ってインナーバレルを短縮するのですが、やる時は必ずチャンバーを外してインナーバレルだけにし、チャンバー側からクリーニングロッドを突っ込んで作業してください。インナーバレルの内側に金属粉が入るのを可能な限り抑えるためです。

切り落としたら、そのままだと切断面がガタガタなので、ヤスリを駆使して整えます。私は床に紙やすりを置いて、ゴリゴリやってました。
だいたいこんなんでいいかなーと思ったら、今度は外側の軽く角を落とします。紙やすりに撫で付けるようにするだけでいいです。あまり強くやるとインナーバレルが曲がってしまう恐れがあるので。
それが済んだら最後の仕上げ。最近のエアガンのインナーバレルはテーパーという……説明するのが難しいな……トロンボーンみたいな、先が広がった形、外径は変わらないんですけど、内径だけ見ると広がってるという、そういう処理がしてあります。整流効果があるとかないとか言われてます。このテーパーをかけるテーパリーマーという工具があるのですが、例によってホームセンターで入手できず、「(今はどうだか知らないけど)マルイ電動ガンだってテーパーかかってないインナーバレルなんだから別にいいよね」と、テーパーはかけません。
が、このままだと内側の切削痕に引っかかってBB弾が出ません。そこでハサミ、もしくはカッターを使います。私はハサミを使いましたが、先端をインナーバレルに突っ込んでくるくる回すだけ。簡単に削れます。この時刃の先端をインナーバレル内面に当てないように注意。


これが終わったら、銃口側を下向きにしてクリーニングロッドを抜き、パーツクリーナーでインナーバレルの中を洗浄します。その後クリーニングロッドでクリーニング液や汚れやらを拭き取ります。
その後BB弾を通してみて、引っかかったりしないことを確認してから弾速チェックです。
そういえばこのクリーニングロッドに巻くものですが、ティッシュはNGです。繊維が内側に残るので。布でやれってマルイの取説とかには書いてあると思うのですが、もっと手軽なもので、ファミレスとかでもらえる紙おしぼりを乾燥させたものとかいいですよ。おすすめです。

さて結論から言うと、300mm以上あったインナーバレルを200mmにカットしました。が、やるときは少しずつカットしましょう。私は3回カット(画像は2回切った時のもの)してこの長さに落ち着きました。延長アウター、フラッシュハイダーを組んだらBB弾が接触してしまうとか、そういったトラブルもなし。
初速は20℃前半の室内で88m/s〜90m/s。念のためマガジンをドライヤーでアツアツに温めた状態で95m/s。エアガン全般に言えるのですが、暖かくなると初速が向上する(電動ガン、エアコキだとグリスが軟化して気密がより取れるようになるため)傾向があるのですが、ガスガンは特にその傾向が強いので、マガジンを温めた状態で初速が超えないレベルで調整した方がいいです。というかそうしてください。
ここまでやって無事ひとまずの調整が完了し、次の日のホモオブに持って行った……というわけです。非常に調子がいいです。楽しい。
以上でWE XM177E2はひと段落です。どうか参考になれば……と思います。
それでは、今日はこの辺で
